は じ き

ダンサーの栩秋太洋さんの『山(仮)』制作過程と、リサーチワークの資料を見に行きました。@京都芸術センタ—

 

久しぶりに、算数の方程式を思い出しました。

 

は じ き の  法則

は 速さ=距離÷時間

じ 時間=距離÷速さ

き 距離=速さ×時間

 

 

リサーチの資料展示では、地図上に実際の山の土がいくつか盛られてあった。そして、あの山と、いまこことの時差が書き添えられている。それは56秒とかコンマ0とかの厳密さで。

国や地域で標準時間を決めるから、みんながこの時間をイーブンにもっているのだけど、そもそも地球はまわっているんだから、時計の針が地球をまわっているとしたら、厳密にはたとえ隣の部屋であっても、そことこことの時差はある。山の土でできた小さな山と数字によって、そんな想像をめぐらすことになった。

それは、「ここ」ではなければいけない地点で、「ここ」ではなければならない一歩になる。

 

今回の栩秋さんのテーマは、ずばり『私は山なのではないか?』。

 

そして、わたしは、なぜかこんなポエムが浮かんだ。

 

向こうのお山が、ずずいと移動

一歩こちらにやってきた

 

そちらの石が、ポンと跳ね飛び

土に接して震えてる

 

かなたの船が、眠りをもとめ

浮き沈み傾き崩れ風になる